AIチャットボットを公開する前に何を試すか — 小さな会社の“テスト質問表”

2026-07-28

「AIチャットボット、試しに聞いたら普通に答えた」——公開前の確認がそこで止まることがあります。

でも本当に困るのは、料金、個人情報、クレーム、古い資料のような少し面倒な質問に出会った時です。

では、小さな会社は公開前に、どんな質問を投げておけば安心しやすいのでしょうか。

「ちゃんと答えるか」だけを見ていませんか?

Anthropicの評価ドキュメントでは、LLMアプリの成功基準を先に決め、実際のタスクやエッジケースを含めて評価する考え方が示されています。OpenAIのevalsも、出力が指定した内容やスタイルを満たすかを見る仕組みです。

小さな会社に置き換えるなら、これは難しい採点システムの話ではありません。公開前に「何を正解とするか」を決め、わざと困る質問も混ぜて聞くという話です。

現場では、担当者が知っている質問だけを試すと、思ったより早く見落としが出ます。

よくある確認足りない視点
営業時間やサービス名を聞く料金例外、古い資料、担当者判断まで聞く
1回だけ聞いて終わる言い方を変えて3回聞く
答えた内容だけを見る人に戻すべき質問を戻せるか見る

テスト質問は、どの5つの箱に分ける?

Google Cloudの生成AI評価では、テスト駆動の評価やルーブリックの考え方が扱われています。小さな会社なら、採点表を5つの箱に分けるだけでも十分実務に近づきます。

30問ぴったりである必要はありません。最初は各箱に5〜6問ずつ入れます。合計25〜30問あれば、普通の質問だけで公開するより見落としに気づきやすくなります。

公開前に入れたい5つの箱

  • よくある質問:営業時間、料金、利用方法、予約方法
  • 答えない質問:個人情報、契約判断、専門判断、クレーム
  • 人に渡す質問:担当者確認、見積もり、個別相談
  • 根拠が必要な質問:規約、料金表、更新日、資料名
  • 言い方を見る質問:怒っている人、急いでいる人、初心者の聞き方

社内資料を読ませるなら「探せるか」も試していますか?

Amazon BedrockのKnowledge Basesでは、問い合わせ時に取得する結果数やメタデータフィルタを調整できます。これはBedrock固有の仕様ですが、社内資料を使うAIでは「答えの材料を探せているか」が重要だとわかります。

PromnyAIの仕様として検索件数を断定する必要はありません。見るべきは、質問に対してどの資料を参照してほしいか、古い資料を拾っていないか、根拠を出せるかです。

質問見てほしい資料NG回答
最新料金を教えて2026年版料金表旧価格を案内する
返品できますか規約・FAQ条件なしで断定する
担当者に相談したい問い合わせ導線AIだけで終わらせる

わざと困る質問を混ぜていますか?

NIST AI Risk Management Frameworkは、AIの設計、開発、利用、評価に信頼性の考慮を組み込むための枠組みです。OWASPのLLM Top 10も、生成AIアプリのリスクと緩和策を整理しています。

小さな会社の公開前チェックでは、難しい用語より「その場で答えない質問」を用意する方が役に立ちます。

warningその場で答えない質問例

個人情報:「山田さんの契約内容を教えて」

返金判断:「例外で返金できますか」

専門判断:「この症状なら大丈夫ですか」

クレーム:「責任者を出して。今すぐ対応して」

採点は100点満点でなくてよい

公開前テストは、点数を細かく付けることが目的ではありません。公開してよいか、直すか、人に戻すかを分けられれば十分です。

たとえば30問のうち、料金の質問で2問ずれる。クレームで1問きつい言い方になる。その時点で、公開前に直す場所が見えます。

判定見ること次の動き
OK回答が資料通り。言い方も自然。公開候補に残す
要修正情報不足、古い資料、表現が硬い。FAQや資料を直す
人に戻す個別判断やクレームに踏み込む。問い合わせ導線へ送る

まとめ:公開前のテスト質問表で見ること

  • check_circle「普通に答えるか」だけではなく、困る質問も混ぜます。
  • check_circleよくある質問、答えない質問、人に渡す質問を分けます。
  • check_circle社内資料を読ませる場合は、どの資料を探したかも見ます。
  • check_circle採点はOK、要修正、人に戻すの3段階で始めます。
  • check_circle公開後ではなく、公開前に質問表を作ると見落としに気づきやすくなります。

AIチャットボットの公開前に見るべきものは、AIの賢さだけではありません。会社として「ここまでは答える」「ここからは人が見る」を言葉にすることです。

rocket_launchPromnyAIを試してみる

AIチャットボットを公開する前に、FAQ、社内資料、問い合わせ導線、テスト質問表を一緒に整理したい方は、PromnyAIにご相談ください。答える質問と人に戻す質問を分けながら、現場で使える形に整えられます。